このブログでは仏教の教えやお寺様の法話、神様にまつわるお話を残していきたいと思います。私たちの生活においてなにか気付きを得られることがあるかもしれません。日本人がこれからも大切にしたい心の学びをご紹介させて頂きたいと思います。第一回はご住職の法話より「足るを知る」になります。
住職:最近は自分のやりたい事を見つけられない人が増えているそうです。また自分が幸せではないと感じている人も増えているようですね。
今日は人が幸せになる方法を皆様にお伝えしたいと思います。
それは「足るを知る」なのです。
ここにいるお父さん、お母さん。
お子さんが産まれてくる時。
どうか無事に産まれてきて下さい。
と神様仏様に懇願されたでしょう?
そうです。その子は生まれた瞬間にもう親孝行は終わったのです。もう足りたのです。
しかし今はそれを忘れて、頭が良くなりますように、いい大学に行けますように、いい就職先が決まりますように、と次から次へと欲を出し期待を掛け続けたのです。
するとその子はどうなるでしょう。
やさしい子ほど親の期待に応えようと苦悩するのです。
やさしい子ほど意見を言えず押し潰されてしまうのです。
だってお父さんとお母さんの事が大好きですから。
足りるを知れば「自由に生きな、お父さんとお母さんは君が幸せならそれで充分だよ」で済んだはずです。
成功を目指してはいけないと言っているのではありません。挑戦はするなと言っているのではありません。社会の常識やルールをはみ出してもいいとも言っていません。欲も必要です。向上心がなくなりますので。折り合いをつけることが大切だと申しております。
人は自由に生きていいのです。
やりがいを見つける事ができたならなお良し。見つからないならまだタイミングではないのかもしれません。また将来見つからない人もいるかもしれません。それで良いのです。
でも壁にぶつかったり、ずっこけながら、無念を味わい尽くすのです。それが人としての厚みを付けていくのです。
なんでも手に入ったら楽しいですか?できない事があるから上を目指すのではないですか?みんなと同じで楽しいですか?比較する必要がありますか?足りないからおもしろいのではないですか?
どうか無念とお友達になって下さい。
人生に勝ち組も負け組もないのです。
足りるを知っていれば、人はいつでも幸せになれるのです。折り合いを付けるのが上手になります。人付き合いが上手になります。身のこなしが上手になります。いい風があちらから吹いてきますよ。
今日もごはんが食べれて幸せだ。今日も心臓が動いているな。行ってきますとただいまを言える人がいる。それで足りたのです。
今、最も自分の身近な人やモノに感謝できる人が、人に愛され感謝される人なのです。
足るを知る
今日はこの言葉をお届けさせて頂きます。
どうでしょうか?第一回は幸せになる為には足りるを知る事が大切であるという事でした。
ご住職の指摘の通り、自己肯定感の低さは人間の欲深さが招いた結果なのかもしれません。昔と違って社会のスピードも構造も複雑化しています。また清貧を美化しているわけでもなくどこかで折り合いを付け、今置かれている状況や環境に感謝しなさいという事だと思います。
今はモノや食べ物が溢れかえり、ある程度経済的な自由があればなんでも手に入る時代です。私たちは豊かさの反面、それを見直す心のブレーキの掛け方を忘れてしまったかもしれません。
苦しい時もあります。辛い時もあります。ですが、今生地球に産まれてきた理由は、それらと向き合い学ぶことで生を輝かせる為なのかもしれません。無念すらも愛す。あらゆるものに愛と感謝を忘れずに生きる。
今後もこの様な心の学びをブログで更新させて頂きますのでよろしくお願い致します。